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【FTP】PASVモードで社内接続時にデータ転送が失敗する原因と対処法

FTPSサーバーを構築していますが、社内ネットワーク(ローカル)から接続し、PASVモードでデータ転送を行うと失敗します。
サーバーがPASV応答時にグローバルIPアドレスを返してしまい、ローカルクライアントから接続できない状況です。
設定オプション「ローカルクライアントへのPASV応答に内部サーバーIPを使用する」は有効にしていますが、他に設定が必要ですか?

はい、社内からの接続を「ローカル接続」としてサーバーに正しく認識させるため、「PASVのローカルIPマスク 」を設定する必要があります。

この設定を省略しているか、不適切な値が設定されていると、サーバーは社内からのアクセスを外部からのアクセスと誤認し、ルーターのグローバルIPアドレスをPASV応答として返してしまいます。

PASVモードとIPアドレス

  • FTPのPASV(パッシブ)モードでは、サーバーがデータ転送用のポート番号とIPアドレスをクライアントに通知します。
  • ローカルIPマスク」を設定することで、Webサーバーはクライアントの接続元IPアドレスをこのマスクと照合し、「社内からの接続」であると判断した場合にのみ、データ転送の応答に内部(ローカル)IPアドレスを使用します。

設定手順

STEP
FTP/FTPS 設定を開く

Titan SFTP Serverの管理画面で「FTP/FTPS 設定」の「FTP (一般)」を開く。

STEP
PASVのローカルIPマスクの設定

ローカルクライアントへのPASV応答に内部サーバー IP を使用する」にチェックを入れた状態で、「PASVのローカルIPマスク」欄に、サーバーに接続する社内ネットワークのIPアドレス範囲を正確に入力して、キーボードのEnterキーを押下して追加。

PASVのローカルIPマスク
STEP
適用

チェックボタンをクリックして設定を反映

入力形式の例

PASVのローカルIPマスクの入力形式

スクロールできます
形式設定例説明
サブネット形式192.168.1.*192.168.1.xの範囲すべてをローカルと認識。
範囲形式192.168.0.1-100IPアドレスの開始と終了をハイフンで指定。

⚠️ FTPSをご利用の場合の追加確認事項

FTPS(FTP over SSL/TLS)をご利用の場合、データチャネルのポート番号(PASVポート範囲)だけでなく、コントロールチャネルのポート21(または任意のコマンドポート)とデータチャネルのポートの両方で、クライアントとサーバー間のファイアウォール(Windows Firewallなど)で通信が許可されている必要があります。